筆記具好きの少年

今日は久しぶりに東急ハンズの筆記具売り場へ行ってきた。

気になっていたものや探していたものなどを色々と物色していると、中学生くらいの少年と小学生くらいの少年の兄弟が、お父さんに連れられてショーケースの中の筆記具を何やら盛り上がりながら眺めていた。

「これもええやん、これ。かっこええやん」

「ウソやんそんなん、ダサいわ。こっちのほうが見てみたいわ」

「カヴェコや、これええな、見せてもらってや。あ、ラミー!」
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なんやこの子ら、めっちゃ知ってるやん。只者ちゃうな。お父さんのすすめをダサいと一蹴するところとか、センス抜群。ドイツ製のメーカーを簡単に口にできるあたり、かなりの筆記具好きに違いない。

 

なんだか嬉しくてずっと見てると、とうとうお父さんが店員さんを呼んでショーケースを開けてもらい次から次へと手にとって品定めを始めた。

子供達も「見せて!」「貸して!」と前のめり。思わず僕も顔がほころんでしまった。

この親子がお互いに声かけ合う言葉が、「落とすなよ」。

陳列棚から取るとき、お互いに手渡すとき、じっくりと眺めているとき、しきりに誰先にとも言わず「落とすなよ」と声かけ合うのがおもしろくておもしろくて。

 

お父さんが店員さんとの話に夢中になっている間に、思わず弟の小学生くらいの少年に話しかけてしまった。

 

「ペン好きなん?」

「はい!」

 

めっちゃかわいいな。嬉しくて嬉しくてめっちゃニコニコしてしまった。

「ええな!」というと、少年は照れくさそうに笑いながら親子の会話に戻っていった。

 

なんてことはない、つかの間の時間。でもいつまでも文具好きでいてくれたらいいなと思いながら、僕は目当てのものが見つからずに手ぶらで帰ったとさ。
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